フタゴ長女👶👶生まれて初めての人生相談
4歳11カ月。
3人でお風呂に入るには、寒くなりすぎて来た11月の終わり頃。
長女と2人で湯船につかって私が体を洗っていると、
「おねーちゃんがおこって、○○ちゃんがだっこしてくれた。」
と保育園の話をし始めた。
3歳までは、こちらから質問しないと保育園での出来事はわからず、こちらの質問の意味がわからない時は、悪気なくスルー。
質問に答えてくれたとしても、今度はこちらが理解するのが難しい感じだった。
4歳になってからは、今日のおやつは何だった?ときくと、一瞬間があって教えてくれたり。
繰り返しているうちに、んーとと、思い出せるように頑張ってくれたりするようになってきた。
最近では、尋ねる前に保育園であったことを教えてくれる。
ここ1週間のうちは、新たに仲良く遊ぶようになった友達の名前が次々と出てくる。
今回も突然始まった話に、流れがわからず聞き直す。
とりあえず喧嘩の理由をきいてみる。身体を洗いながら、
「何でおねぇちゃん怒ったの?」
「長女ちゃんが、がしゃーんてしてこわしたから」
そうかあ、とか言って後はごめんねした?とか何とかで、いつも通りやりとりが終わるのかと思ったら、
なんだか顔つきがいつもと違う。
憮然とした表情。
体を寄せて、
「ごめんねはしたの?」
頷く長女。
「○○くんが、長女ちゃんわるくないっていった」
と続けた長女の言葉で、ああ、と思いいたった。
"がしゃーん"とはしたが、自分は悪くないんだ
と、心が葛藤しているのだ。
今までにも、家で次女とのケンカで同じようなことはあった。
たしなめられ、納得がいかない、自分は悪くないと言葉に上手にはださないが、泣いて抗議していた。
保育園でどのような流れになったのか、長女が逆ギレして泣いたのかどうかはわからない。
先生から何の報告もないところを見ると、おそらく、静かに進行して問題になるほどではなかったのだろうか。
少し口をへの字に曲げたまま、下を向いている長女。
「○○くんが、長女ちゃんはわざとしたんじゃないから、悪くないって言ったの?」
また頷く長女。
「だっこしてくれた○○ちゃんも、なぐさめていい子いい子してくれたの?」
少しだけ怒った顔のまま、さらに頷く長女。
「じゃあ、わざと意地悪したんじゃなくて、ちゃんとごめんねしたのなら、長女ちゃん悪くないよ。大丈夫。」
と、そこまでで、今までの長女ならすぐに違うことに気持ちが持っていかれ、遊び始めて気持ちが切り替わっていた。
長女の表情が変わる。
じわ〜っと、困った顔になって黙っている。
「仲直り出来なかったの?まだおねぇちゃん怒ってたの?」
どうもそうらしい。
ここからは、いままでにプラスの話をした。
話が長くなると聞けるかなーと思いながら、
「ごめんねしても、すぐにいいよって言える子と言えない子がいるの。」
「長女ちゃんも、次女ちゃんにごめんねされてもヤダって言う時あるでしょ?」
頷く長女。
「大事にしてるものをがしゃんされたら、なかなかいいよって言えなかったりする。」
黙っている長女。
「でも、意地悪してないし、ごめんねしたんどから、長女ちゃん悪くないよ。大丈夫。」
ごめんねしても、許してもらえないつらさ。
でも、自分は悪くないという葛藤。
大丈夫だよと泡のついた体のまま抱きしめると、くしゃ〜っと泣き顔に。
驚いた。
友達とのやりとりに、時間が経っても心を痛めている成長と、母に話してほっとしたのか、まだ悲しいのか、目を赤くして静かに涙を流すという忍耐。
「大丈夫。すぐにいいよってしてもらえなくても、時間が経ったらいいよって言ってくれるから。」
「長女ちゃんも、次女ちゃんもそういう時あるでしょ?」
泣き声を上げず、目に溜まった涙を拭きながら頷く。
「いいよって言ってもらえるまで、他の友達と遊んでいればいいよ。ごめんねしたら、後は待つしかないの。」
「つらかったね。大丈夫。大丈夫だよ。」
長引くかと思われたが、静かに泣き止み、私が髪を洗ってあげるままに体をゆだねている。
少し明るい表情でお風呂を上がっていき、わたがお風呂を洗って後から上がった時には、いつも通りの様子で次女と遊んでいた。
初めて、母親としての仕事をやり遂げたような気持ちになった。
すがすがしく、誇らしい感覚。
いつものことだと流さずに、ちゃんときいてあげられて良かった。
こういう時に、子どもの役に立ちたいのだと思いながら、いままで子育てしてきた。
いよいよ、そういう時期がきたのだ。